台湾のニュースで学ぶ中国語《台湾華語》

新聞記事を教材にして、台湾社会の「今・現在」を読みながら、初級者向けの中国語(台湾華語)を学習するブログです。

蟹に巻かれたゴムバンド

中国天津のニュースです。
標題にある「両岸」(liǎng àn) とは、台湾と中国を表す呼び方で、例えば「台・中関係」なら「兩岸關係」と言います。
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買螃蟹 還是買橡皮筋
(買ったのは蟹? それともゴムバンド?)

誇張的螃蟹橡皮筋
(とんでもない蟹のゴムバンド)

台湾でもカニはよく食べられていますが、中国で「嵩増し」のために、やたら太いゴム紐で縛られているカニが売られているという話題です。
「誇張」(kuā zhāng) は、日本語の「こちょう」とほぼ同じですが、「大げさな」「ありえない」「馬鹿げている」といった意味です。

買螃蟹都知道,為了怕被蟹螯給夾到,商家多會用草繩,棉繩或塑膠繩綑綁螃蟹,隨著時代進步,現在草繩也改成寬版橡皮筋
(蟹を買うなら誰でも知っているように、蟹に挟まれるおそれがあるので、商店では草紐や綿紐あるいはビニール紐で蟹を縛る。時代が進歩するにつれて、現在では草紐はゴムバンドに変わった。)

「怕被蟹螯給夾到」(蟹のハサミに挟まれることを心配する)の一文を解説します。
「怕」(pà) は、「心配する」「危惧する」といった動詞。
「被」は、中国語学習の初級で習う受動態。「A 被 B +動詞」(A は B に〜される)の構文です。
「蟹螯」(xiè áo) は、カニの「ハサミ」のこと。中国語には、蟹のハサミに使う漢字もあるのですね。

「夾到」が「挟む」なのですが、ちょっと問題なのはその前に付いている「給」です。
「夾到」「給夾到」どっちでも、意味はほとんど変わらないようですが、動詞に「給」を付けるのは、どうも台湾中国語の特長だとも言われています。
台湾の中国語は、台湾語の文法を影響を受けていて、独特の言い回しになることがあります。

不過,天津消費者近日發現,買了三斤多螃蟹回家,橡皮筋竟然重達『一斤』。
(しかし、天津のある消費者は近ごろ気がついた。1.5 kg 強の蟹を買って帰ったのだが、ゴムバンドがなんと重さ 500 g もあったのだ)

この人が買った蟹は、量り売りで「三斤多」。「多」が付いているので、それを上回っていることを表します。
中国の1斤は 500 グラムなので、1.5 キログラム強ということになります。
ちなみに台湾の1斤は 600 グラムと、実は少し違います。明確にするために「台斤」と表記することもあります。

これらの蟹に巻かれていたゴムバンドは合わせると18本(18條)もあって、はたしてどれくらいの重さになるかと気になり量ってみたところ、なんと1斤。
ゴムバンドの重さが3分の1を占めていたことになり、「これじゃゴムバンドを買ったようなものです」と。
このような蟹を縛るのに使われているゴムバンドには、5ミリ以上もの太さがあるものも売られているそうです。

「條」(tiáo) は、線状や細長いものに使う量詞。日本語の数量詞だと「本」に相当します。
道路や魚を数えるのにも使えます。たとえば「下一條路」で「一本次の路地」になります。

《このニュースの用語》
螃蟹 (páng xiè) カニ
橡皮筋 (xiàng pí jīn) ゴムひも、ゴムバンド
「橡皮」はゴムのこと。または「消しゴム」も同じく「橡皮」。

納悶 (nà mèn) 不審に思う、いぶかしむ、
塑膠 (sù jiāo) ビニール、プラスチックなどの化学素材
繩子 (shéng zi) ひも、なわ
攤販 (tān fàn) 売店

竟然 (jìng rán) なんと、まさか、意外にも
所有 (suǒ yǒu) すべての

公克 (gōng kè) グラム
公斤 (gōng jīn) キログラム
公釐 (gōng lí) ミリメートル
公分 (gōng fēn) センチメートル

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